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4K DPX連番ファイルを直接再生できるサーバー「Zaxtar 4K DPX Player」の販売開始
弊社のシリコンバレー現地法人Zaxel Systems, Inc.は、HDMI 1.4aの出力インターフェイスを備え、10bit のDPX連番ファイルを直接再生できる4K映像の再生用サーバー、「Zaxtar 4K DPX Player」(以下、本製品)の販売を開始しました。
4K 映像は、HD映像に比較して4倍のデータ量を持つため、これまで4K映像の作業フローには、2つの大きなボトル・ネックとなる工程の存在により膨大な時間が掛かりました。
1つ目は、DPX連番ファイルを再生するために大容量のDPX連番ファイルを外部記録装置から再生装置(サーバー)に転送する工程、2つ目は編集で使われたDPXファイルを再生用の内部フォーマットへ変換する工程です。例えば、現在最も普及しているサーバーでは、4K 10bit RGB 444の3分のコンテンツの再生を始めるまでには、コンテンツの転送、フォーマット変換におよそ3時間掛かります(当社調べ)。
そのためZaxelは、高速のファイルI/Oインターフェイスを搭載して転送速度を上げ、かつDPX連番ファイルを直接再生出来る再生サーバー「Zaxtar 4K DPX Player」サーバーを開発し、4K 映像の作業フローにおけるボトル・ネックを解消いたしました。また、カラー・コレクションソフトウェアを本製品にインストールすることにより、4Kカメラで撮影後のRAWデータ転送からDPXへの変換、編集を本製品上で行い、編集後そのまま本製品上で再生することまでが可能となります。これによって4K 映像の作業フローは大幅に時間が短縮され、特に即時性が求められる撮影や編集現場でのプレビューで、最適な環境を実現することが可能になりました。
高機能インターフェイス、HDMI1.4a
本製品の出力インターフェイスでは、HDMI1.4a1本で、4K(4096 x 216)24P及びQFHD(3840x2160)30Pを出力できます。そのため従来の4Kサーバーと異なり、サーバーをプロジェクタやディスプレイと接続した後に、4つの象限間の同期調整を行う必要がありません。そのため操作が極めて簡便になりました。
ハイパフォーマンス・ファイルI/Oインターフェイス
本製品は、ファイル転送用に、USB 2.0, USB 3.0, e-SATA, ギガビットイーサーネットなど、多彩なインターフェイスを標準装備しています。それにより多種多様な外部記録装置を接続することが可能です。さらにオプション仕様の40Gbpsイーサーネットポートを増設することにより、QFHD 10bit RGB 444 DPXファイル換算で毎秒およそ16枚転送することが可能になります。
DPX連番ファイルの直接再生機能
DPX連番ファイルは、外部記録装置から本製品のストレージへの転送が終了したら、直ちに再生が可能で、転送後のフォーマット変換などの工程は一切不要です。そのため本製品を導入することにより、作業効率を格段に向上させることが可能なばかりでなく、コンテンツの撮影や、編集直後にプレビューを行なうといった即時性を要する環境では、従来製品では不可能だった「インスタント・プレイ」が可能になり、本製品は特に威力を発揮します。
DPX連番再生の場合、扱えるファイルはRGB 444 10bit、出力は8bitです。
また非圧縮のTiffファイルから非圧縮AVIを作成して再生する事も可能で、
その場合はRGB 444 8bit, YUV 422 8bitのAVIファイルを扱うことができます。
音声の再生環境
音声出力は、HDMI 1.4aエンベディッド、SPDIF、アナログのいずれの出力方法にも対応しています。そのため、幅広い環境で使用することができます。
対応している音声ファイルは 16bit, 24bit, 48kHz, 96kHzです。
映像データ転送から編集、再生を一台で可能に
本製品のOSはWindows® 7ですので、様々なソフトウェアを搭載することが可能です。
例えば、カラー・コレクションソフトウェアを本製品にインストールしておけば、撮影された4K映像データ(RAWデータ)を本製品へ転送し、RAWデータのデベイヤー、カラー・コレクションなどの編集作業を本製品上で行い、その場でDPX連番ファイルを再生するまでの一連の作業を本製品一台で行なうことが可能になりました。
さらに、H.264にエンコードしてのストリーミングやDCPパッケージ化、DCP再生まで行うことも可能です。
以下に、本製品を使った、撮影から、デジタル・シネマ・パッケージ製作までのワークフローの一例を示します。
接続確認済の映像投影装置
本製品は、NAB 2012および INFOCOMM 2012 で展示され、Sony製 VPL-VW1000ESと接続して再生を行い、注目を集めました。
ビデオ出力仕様
ビデオインターフェイス HDMI 1.4a x 1
Dual Link DVI x 1
ビデオファイル形式 DPX, AVI
対応フレームレート 24P 30P
ビデオコーデック 非圧縮
色空間
DPX RGB 444
AVI RGB 444, YUV 422
色階調
DPX 10bit
AVI 8bit
再生時間 RGB444 10bit QFHD 30Pの場合
750GB 約16分
1TB 約22分
音声出力仕様
インターフェイス HDMI embedded, SPDIF,アナログ
音声フォーマット
HDMI 7.1ch
SPDIF 5.1ch
アナログ 6 ch
周波数 96kHz
音声階調
HDMI 32bit
SPDIF 24bit
音声出力コーデック
HDMI PCM
SPDIF AC3
音声ファイル形式 WAV
一般仕様
電源 AC 100-240V 400W
サイズ WxHxD (mm) 440 x 175 x 425
重量 約14 Kg
動作温度 直射日光に当てず 10 ~ 35 ℃
動作湿度 結露のない状態で 20% ~ 70%